「何?俺の事?」
『うん、最近は増えてるよ』
とーさんは紗恋ちゃんとラブラブだもんね。
「ふーん…」
『カズにい、告られたりしないの?』
「ん、…まぁ、されるかな」
少し遠慮がちに、そう言う。
『へーっ、すごーい!』
「お前だって、…亜優に告られたんだろ?」
『へへっ、…まぁね』
「……どうか、した?」
少し顔をふせたあたしを見て、カズにいがそう聞く。
『……分かんなく、なっちゃったかな。なんだか最近、素直に亜優を愛せてない気がするんだ。』
「…へぇ」
『なんだろ…何か、つまる。むしゃくしゃする。…あはは。なんかね、可笑しいよねっ…』
顔をあげて、笑った瞬間。
『…へ!?』
「…ごめん、ちょっと……」
耳元で、カズにいの声がする。
カズにいの温度が伝わってくる、カズにいの腕の中。


