夏休みが始まって4日目の朝、亜由美から電話があった。
「ちょっと相談したいことがあるんだけど、会える?時間は由佳に任せる。」
「任せる、って、亜由美、夏期講習の真っ最中じゃん。亜由美の都合のつく時間はいつなのよ?」
亜由美は受験に向けて、予備校の夏期講習にいっているはず。朝から夜遅くまでハードスケジュールだと聞いていた。
「あたしは、いつでもいい。今日は体調がわるくて休むことにしたから。」
「大丈夫?それじゃ、家まで行こうか?」
「ホント?じゃ、何時に来てくれる?」
「何時でもいいけど、じゃ、お昼食べてから行くから、1時過ぎに。」
「わかった。それじゃ、後でね。」