今から本当に勉強したい学科を探して、1年浪人して受験してみる。文系の学科は得意だから、今でも短大受ける位の実力はあるとおもうんだけど、短大で何を学びたいかはっきり決まってないし、ここまで来た以上は、やりたいことをみつけて、そのための勉強をしたいから。」
「そうだな。数学もめきめき力がついてきたことだし。」
「うん。」
「よし、それじゃ今日からはびしびしいくぞ。」
「お手柔らかにお願いします・・・。」
あたしたちは顔を見合わせてクスクス笑った。
聡司は軽く咳払いをすると、わざと先生面で、
「じゃ、まずはこの例題から。」
と言った。
あたしたちは勉強を始めた。