次の家庭教師の日がやってきた。
勉強の前に、あたしは婚約を解消したことを聡司に告げた。
「そうか・・・。」
よかったな、というのは不謹慎だと思ったのだろう。
聡司はひとことそういうと、腕を組んでしばらくだまっていた。
「ひとつだけ、確認していいか?」
沈黙の後、聡司が言った。
「ええ。何?」
「・・・今回の婚約破棄、もし俺が・・・由佳の前に現れていなかったら、なかったのかな。」
勉強の前に、あたしは婚約を解消したことを聡司に告げた。
「そうか・・・。」
よかったな、というのは不謹慎だと思ったのだろう。
聡司はひとことそういうと、腕を組んでしばらくだまっていた。
「ひとつだけ、確認していいか?」
沈黙の後、聡司が言った。
「ええ。何?」
「・・・今回の婚約破棄、もし俺が・・・由佳の前に現れていなかったら、なかったのかな。」
