車を停めて、ライトを消すと、あたりは1瞬真っ暗になって、
そして小さな黄色い光がゆっくりと乱舞していた。
「わあ、綺麗・・・。」
決して、始めて観たわけではない。
なのに、今までとは違う感動があたしの心に広がっていた。
それは、横にいる聡司の存在が、この感動の源だとあたしはわかっていた。
こんなに綺麗な蛍を、聡司と一緒に見られる。
あたしの頬を幸せの涙が伝った。