平「ちょっと待ってよ、土方さん。俺たちまだ学生だぜ?

そんな俺らが警察の仕事にしかも極秘任務に関わっていいのか?」



平太は少し不安げな顔で土方に問いかけた。


総 「なに?平太、怖じ気づいてんの?」



総治はニヤニヤしながら平太を見る。



元 「私も藤堂と同意見です、土方さん。一般市民の私達が警察の特別任務に関わって良いのですか?」



もう一人の大学生、斎藤 元だと思われる人物が土方に尋ねる。真面目で寡黙そうな青年だ。




土 「構わん。上の許可は取ってある。


今回の任務はちと特殊でな…戦闘の可能性がある場所が銃や爆発物が使用出来ないらしいのだ。機械類も全て狂ってしまう。


頼れるのは、己の腕のみ…てことだ。」






永 「だからこのメンバーか…警察内でも剣の腕がたつ強者を集めた訳ね。

大学生のこいつらも下手な警官に比べれば、よっぽど力になるもんな。」


鍛え上げた筋肉に優しい笑顔が特徴の男性が納得したように頷く。




山 「永倉くん、それも理由の一つですが…もう一つ。

これは警察内でも極秘事項な為、警官からあまり人員が確保出来ないのです。大人数が動くと怪しまれますからね。


なので、一般の有能な大学生にも手伝ってもらおうという魂胆です。」


眼鏡をかけた柔らかい雰囲気を持った男性が説明をする。



土 「山南さん、補足説明ありがとよ。」


山 「いえいえ。しゃしゃり出てしまってすいません。」


山南と呼ばれた男性は眼鏡を上げ、ふっと笑い返した。



原 「なるほどね〜」


分かっているのかいないのか、背が高くがっしりした体系の男性が嬉しそうにうんうんと納得している。


平 「雅之助にぃ…絶対分かってないだろ…。」

平太がそんな原田を呆れたように見ながら呟いた。