「……うん」



「本当にホントに…好きなの」



「…うん」



「好きだから…あたし、大好きだから…」



「うん、もうわかった」



そう言って須嶋くんはあたしを


少し苦しいってぐらい強く、きつく抱きしめた



あたしも、須嶋くんの服を掴む



右側の肩が濡れてて


相合傘、あたしが濡れないようにズレててくれたんだって





ーーー好き って



もうそれしかないんだ




どんなキミも



たとえこの感情が同情でも



どうでももう



どうしようもなく



狂おしいほどに





"好き"








愛しい


震える肩



別に須嶋くんは、強いわけじゃないんだ



弱いところだってある



その弱い部分を


あたしが、支えられたらって




思うよ






地面に傘を転がしたまま



あたし達は


お互いを確かめ合うように



抱き合って




あたしはここにいるよって



あたしがここにいるよって




教えてあげたかった









安心してしまったの




もう大丈夫だって



でも




キミはもう



限界まで来てたのに




追い詰めたのは





あたしだった







ごめんね



もう



謝っても遅かったけど







ごめんね