全てを
キミとの全部が
一気に溢れ出して
止まらなくて
夢の中で
全てを
思い出してしまった
「ゆき……」
「ゆき……ちゃんっ…」
誰かがあたしを呼んでる
ゆきちゃん?
その呼び方は
須嶋くんーーー?
「白川!!!」
目が覚めたとき
天井は真っ白で
だけどあたしの顔の上には
三人が
川村くんとまなみんと
ユリちゃん
あぁ、あの"ゆきちゃん"は
ユリちゃんか
「お前、大丈夫なのか?!」
川村くんの顔はすごく不安そうで
そういえば何であたしこんなところに?
「ここは病院よ。ゆき、倒れたの」
それで
やっと思い出した
そうだあたし
まなみん達と一緒に帰ってて
そしたら
雪が
降ってきて
それを見た瞬間
何も
考えたくなくなった
「…ゆきちゃん、うなされてたよ?」
どうしてユリちゃんがここにいるんだろう
まさかあたしが倒れたって聞いてわざわざ来てくれたの?
ユリちゃんは今にも泣き出しそうで
でも
あたしも頬を触ると
濡れてて
夢の中で泣いてたから
やっぱり泣いてたんだな
あたし、弱い
まだ全然弱い
全く変わってない
忘れたなんて
「忘れるなんて……できてなかったっ…!!!」
三人の前で
あたしは大声を出して
泣いた

