「ほらみろ! やっぱり殴ったじゃねぇかよ!」

「カツは黙ってて!! コイツだけは、絶対に許せないんだからっ!!
 真矢!! お父さんと好き合ってるなんて言わないでっ!! そんなこと、聞きたくないしっ!!」

「咲華!! いい加減にしなさいっ!!」


 っ、お父さんまで叱り飛ばしてきた。

 真矢側に立つなんて……ますますイラつく!


「お父さんだって何!? 再婚したい相手が女子校生ってどんだけよっ!!
 そんな相手と好き合ってるなんて……私には理解できないしっ、何か嫌っ!!

 そんなお父さん、気持ち悪いっ――」


 と、言い終わったと同時に、バッチーーン!! と、再び大きな音が鳴り響く。


「っ! ……」


 私にビンタをしたのは――真矢だった。

 時間差で左頬がジィーンと痛み出す。



「ちょっ……何すんのよっ!」


 これには、お父さんもカツも、ア然としていた。