「……旬の言ってたとおりだわぁ。とっても楽しい娘さまねぇ」


 問題の美少女が、フフフと笑いだした。

 コイツっ……鬼ムカつくーっ!!

 もう容赦しないっ!! お嬢でも美少女でも、そんなの関係ないっ!!

 お父さんの彼女はみんな……私の敵っ!!


「アンタっ……真矢っ!」


 今から呼び捨てしてやる! 親しみじゃなくて、憎しみ込めて呼んでやる!


「あら! さっそく名前を呼んでくれるの? 嬉しいー!」

「喜ぶなっ!」

「じゃあ、ワタクシも咲華って呼ぶわ。咲・華!」

「だから喜ぶなっ!!」


 もぉう!! このお嬢様ペースに調子が狂いそうっ!! ていうか、すでに狂わされてる!!