お父さんの彼女なんかに取られてたまるかっ!!(仮)



 家事をしてくれそうな人と言えば――


「あーわかったー! 家政婦さんを雇うんでしょ!
 すごーい! お金持ちの家みたーい!」


 そうハシャいだら、お父さんが横にズルッとコケた。


「違う違う! そういうことじゃない!」

「え? 違うの?」


 私の中では、

『家事をしてくれる人=家政婦さん』

 だと思ったんだけど。なんだ、違うんだー。


「咲華には、遠回しな言い方じゃわからないか。ハハハッ」


 爽やかに笑いやがって。それもまたカッコいいけど、なんかバカにされた気分。ムカつくぅ。


「家政婦さんじゃなければ何よ?」

「じゃあ……ハッキリと言うぞ。いいな?」

「はぁ。どうぞ」


 何を緊張してるんだろう……お父さんったら、さっきからワケがわからない事ばっかりなんですけど。