「ありがとな、咲華。お父さん嬉しいよ。
 けどな。もしかしたら、その……お前の家事の負担が、減らせるかもしれないんだ」

「……へ?」

「あ、今すぐってワケじゃないんだけどな」


 何それ。私の家事の負担が減る?

 ワケわからん。


「どういうことなの?」

「つまりだな、そのぉ~……」


 お父さんは、トイレに行きたいけど我慢してる人みたいに、急にモジモジとしだした。


「実は……家事をしてくれそうな人がいるんだ……」


「……は? 家事をしてくれそうな人ぉ?」


 これもワケがわからなくて、ただオウム返しをしたら……

 なぜか、お父さんの顔が赤みを増した。