「おにーちゃん?」 ボーッとしてる俺を くいっと覗き込む。 ち、ちけえし! キスできるほど近くにある 陽南の可愛い顔。 「な、なに…」 「ここわかりませーん」 「あぁ…これは…」 説明しながらも 俺の鼓動は速くなる。 ふんふん、と頷く仕草が愛おしい。 「え?」 分からなかったのか 俺に顔が近寄ってくる。 「だから…」 説明するフリをして 左手で陽南の身体を自分にくっつけた。