あの後、いろいろと考えているうちに
眠ってしまった。


「朝か・・・」


窓から日差しが差し込み、
チュンチュンと小鳥の声も聞こえる。


「なんか、しんどい・・・」


昨日の親との話し合いで精神的に疲れていた。


そのせいか体も重く感じられる。


「彩菜・・・」


柊哉は枕元に置いていた携帯を見るが、
メールは一軒も入っていない。

彩菜からのメールがないことに
少しがっかりしながら携帯を閉じた。


親父や母さんの言うことは正しいかもしれない、
けど俺はやっぱり彩菜を諦められない・・・


だから俺は決めた。

絶対に親や彩菜のおばさんに納得してもらえるように、
行動で見せて頑張ろうと。


反対された子供がムキになるように、
柊哉は親の意見に抗うことを決めた。


子供だからとかじゃなく、この本気の気持ちをわかってほしい。
俺だって頑張ればできるんだってわかってほしい。
それだけ彩菜への気持ちは本気だってことわかってほしい。


俺はやる、絶対に彩菜を幸せにしてみせる!


若さ故の勢いみたいなものが今の柊哉を強くしていた。