彩菜! 彩菜!


「ハァハァ・・・」


アカン!

そんなんで結婚したらアカンぞ彩菜!


好きな人がいるんやろ?
ずっと想い続けて来た人がいるんやろ?
そんな人がおるのに他の奴と
結婚するなんて絶対にアカンぞ!


「ハァハァ・・・」


柊哉は必死に走った。

無我夢中で彩菜の元へ・・・


なんで気付かんかったんやろう、
彩菜が悩んでること・・・

ずっと様子がおかしかったやないか、
ずっと元気なかったやないか、
一番近くにいたのに、それやのになんで・・・


「くそっ!」


自分のことでいっぱいいっぱいで、
一人だけ傷ついたように思ってた。

彩菜はもっと傷ついていたのに・・・