「親愛なる真奈美へ


初めて手紙を書きます。

ここから出てマナに会ったら一番最初に何を渡そうか悩んで、bleu de jardineのものは消えてしまうから、君から前にもらったレターセットで手紙を書こうと思いました。

これなら僕の思いをきっと君の手元に残せる。そう信じています。


マナと初めて出会ったのはいつだったっけ。

僕も、マナもまだ子どもで、マナのお母さんがbleu de jardineの市場に店を出すからって
一緒にくっついてきた時だったよね。

僕は気乗りしないお遣いを頼まれて、ふてくされながらマナのお母さんのお店に行ったっけ。
その時の僕のふくれっ面のこと、未だにマナは話に出すからたまらないよ。
そこだけは、そろそろ忘れてくれたらいいのにって思うな。

でもそのときから、僕とマナは仲良くなって、それから週末とマナの学校が長い間お休みになった時はマナのお母さんの用事がない時でも、決まってbleu de jardineに来てくれた。