GW。

託実や宗成先生たちが、
海を見に旅行に連れていってくれた。

凄く凄く嬉しかった。



この一瞬一瞬を、自分の中に刻み続けたくて
必死だった。




少しずつ弱っていく私自身の体がわかるから……。







ねぇ、元弥くん……。




元弥君も……命の終わりが近づき始めたと
思えた瞬間ってありましたか?




誰にも言葉に出来ない。



だけど……私の中では、そんな時間が近づいていることを
本能で感じ取っていたのかもしれない。



その後は、朝から晩まで時間が許す限り
五線譜の中に私の想いを閉じ込めつづけた。