視聴覚室

「篠崎さん。時期的に考えて、あの教室に生徒が入ったせいでこのようなことになったんだとは思いませんか?

 この件についてはあなたが責任を持って解決してください。定期演奏会まで時間がありません。早急にお願いしますね」


 物腰は柔らかかったが、表情は厳しいままだったと高志先輩は言った。


「あの教室は、先生たちの中でも一部の人間しか知らされていない秘密があるらしい。怪しいだろ? そういうの好きな奴らが色々聞き出そうとしたけど、知ってる先生はみんな口がお堅いんだってさ。

とにかく生徒は絶対入るな、としか言わない。だから、『禁忌』として『開かずの教室』って名づけられた……と俺は聞いてるんだけどな」


 私はすっかり青ざめてしまった顔で、高志先輩の話をただただ相槌打って聞くことしか出来なかった。


「部活が終わってから、篠崎、サックスメンバーに言われてるの聞いてさ。今からちょっと調べてきなよってな。

ひでーこと言うなと思って、俺はやめろって注意したんだけど。篠崎もなんか意地張って『わかりました』とか言って音楽室飛び出して行ってさ」


 先輩が言うには、部活は午後八時に終わったらしい。その数分後に洋子からの着信。

 もしかして洋子は……