「んっ…」
ガブッと。
アイスにかぶりつくはずの口が、逆に龍ちゃんにかぶりつかれて…
「……ぁ。」
アイスの甘さでいっぱいになっていた口の中が、龍ちゃんでいっぱいになっていた。
……何?
龍ちゃんってば、急にどうしちゃったわけ?
あ…。アイス!
びっくりして地面に落としちゃったよ。
パニックになりつつも、やっぱり嬉しくて、気持ちいいから…
人目もはばからず、
私はそれに応えてしまった。
「……行くか。」
甘いキスに夢中になること数分。
まだまだ全然足りないけど、なんとなく周りの視線が痛くて…
私たちは唇を離した。
……もうっ。
龍ちゃんってば、時々いきなり大胆になるんだもん。
さすがの私もドキドキしちゃったよ。
「次、どこ行く?」
立ち上がった龍ちゃんの手に指を絡ませて、しっかり繋いで。
歩き出そうとしたとき…だった。
「……ナオ?」
誰かに呼ばれた気がして、何気なく振り返ってみると…
「……えっ?」
そこにいたのは…
「ヤマトっ?」