Last Love -センセイ ト ワタシ-

「ちょ!何すか!!!!???」


シッと先生の人差し指が私の唇にあたった。




それまでいた廊下を見ると、
歩美ちゃんが通りすぎていった。






「ふーっ!危ねぇ!」


「嫌いなんだ、やっぱり。」


「嫌いとか言ってねーよ。苦手なの、苦手!つか、やっぱりって何だよ。」


「だっていつも嫌そうな顔してたもん。」


「いつもって・・・なに人の顔観察してんだよ。」


「べっ別に観察なんかしてないし!」


「ま、当たってるけど。」


「当たってんだ。苦手とか言っちゃっていーの?」


「俺だって人間だからねー。めんどくせーのは嫌だよ。」


「ふーん・・・。」


「じゃ、それよろしくな。」



そう言うと、私の頭にポンっと手を乗せ、教室から出て行った。








大きな手。
大人の。
男の人の手だった。