マミは鏡をじっと見るタイプのようで・・・

鏡越しにどうしても目が合ってしまう僕は

もう、動揺が止まらず・・・

でも、手元はプロのプライド。

どんなお客様でも、動揺などみせてはいけない・・・

マミは僕への挑戦なのか・・・僕をじっと見つめている。

その力強い目は、僕を完全に支配しているような。

しばらく、女性というものを直視できなかった自分。

久々に自分がこんなに見られるなんて、正直ドキドキする。

大抵、美容師はお客様の後ろに立つ。

後ろに立ちながら、髪を切ながら、綺麗に仕上げていくんだ。

このテリトリー。僕が完全にお客を扱えるのに、

初めてだった。

完全にこのテリトリーの概念をぶち壊す女性は。

それでも、僕は頑張って

最高のおもてなしで

いや。。。苦渋の努力でトークを切り出した。