「もうすぐ、またオーディションがあるんです。」

マミは切り出した。

「毎回、いい感じまでいって落ちちゃうんですよね・・・私。」

モデルの世界はよくわからない僕は、いいあいづちもできないんだが・・・

「そして・・・いっつも、雑誌よりも、アパレルの広告ばかりなんですよ。」

マミは自分の出ている広告を見せてくれた。

「全然・・・可愛いじゃないか・・・」


でも、納得していないマミ。

「髪関係は僕がやるから。」

「いつでもきなよ・・・」

僕はとっさに言ってしまったが

その瞬間マミの表情はパーーッと輝き

すっごく嬉しそうだった。

「ホントに?」何度も聞いてくる

「うん。いいよ。」

僕は、これしかできないし

これならできるって

完全にマミ応援隊となっていて・・・

「好き」・・・は

ひとまず、「ファン」ってことで

マミからは絶大な信頼を得て行った。