マミが来る前日になると

僕は、なんだか朝から落ち着かず

とりあえず、店の模様替えなんかもしてみた。

若い女性が好まないようなものばかり・・・

おっさん臭さはここからきていたのか。

読みなれてボロボロになった漫画は常連用にストックし、

女性誌を全面的に増やす。

1日だけでも、

僕の店は今どきの

洒落たサロンへ

その手伝いをしてくれた

僕の妹 みゆ

「・・・これ・・・完全にあそこのサロン風だよね・・・

・・・てか・・・完コピ?・・・ねぇ・・・」

みゆの冷たい批評にも負けてはならない。

「そうさ・・・・完全にパクリだね。これ。」

僕が前にいた原宿のサロン風に

店はこの日だけ息を吹き返した。


店が生まれ変わって、その店内を見渡すと

マミを迎える前に

僕はふと別れた彼女を思い出す。

「彼女はこの感じが好きだったんだよな」って・・・

でも、彼女のためにはこんなことまでしてこなかった。

この少しの後悔と

新しい恋に向かう自分

「明日。告白してしまうかもしれない・・・」

なんだか、抑えきれない想いがこみ上げていた。