蝉が妙にうるさいが、麻美は全く気にならないようだ。


俺のココロの疑問を知る由もなく、
麻美は相変わらず興味津々な表情で俺に尋ねる。



「今月に入って何人目?」


「うるさい。
盗み聞きなんて性格悪いな」


「あたしが先にいてくつろいでたの。

大体いたいけな少女の告白を、あたしが邪魔すると思う?」




何がいたいけな少女の告白だ、
絶対面白がってるだけだろう。





とは思うものの内心に留めていると。



「そんなに二菜が好きなんだ?」





こいつは容赦なく続けやがった。