そこで初めて、こいつの狙いを理解した。
自分が女を、所有物を奪われた腹いせ。
それは、俺と二菜を引き離す以外の何でもなかった。
教師を辞めたら俺と二菜は二人で支え合っていく。
…校長には、そんな姿を見ている方がつまらないのだ。
「但馬二菜と、別れるんだ」
校長はもう一度言う。
「君には担任から外れ、級外になってもらう。
疑問に思う生徒もいるだろうがうまく伝えよう」
ただし。
「生徒と別れるんだ。
そうだな、問題は住む場所か」
俺は、しばし沈黙した。
そして。
「…いいえ。それならどうにかなります。
それより、お願いがあります」
朝礼で、俺が新学期から級外になること
自分の口で言わせてください。
校長は、一瞬怪訝そうな表情を浮かべたがすぐに頷いた。

