嘘と微熱と甘い罠


…ヤバい。

今のはキた。

声のトーンといい、掠れ具合といい。

耳元であんな声、しかもあんなこと囁くなんて。

反則でしょ…。





疼く下半身。

キュッ、と掴まれたような胸の奥。

身体中を駆け巡る熱。

絡まったままの指先から。

そのまま全てが伝わってしまいそうで怖い。

それでも離れられないなんて。

矛盾してる。





無意識に力が入ってしまう私の指先に応えるように。

相良もまた絡めた指先をキュッ、と握る。





…どうしよう。

私には笠原さんがいるのに。

なんで言葉だけで感じてるの?

この手を離したくないのはなんで?

答えなんて見つからない。

見つかるわけがない。





だって。

それは。





私が答えから目を逸らしているから。