嘘と微熱と甘い罠


「土曜はアウトレット行ったんだな」

「あ、はい。最近できたっていう…」





朝イチから相良と一緒だったっていうから、相良が話したんだろうな…。

先週までの私なら。

会話のきっかけを作ってくれた相良に大感謝してた。

でも今は。

ここから早く移動したくてしょうがない。





私がそんなことを考えているなんて思いもしてないだろう。

笠原さんは笑いながら話を続けた。





「あー、あそこは店数も豊富だし、ウロついてるだけでも楽しいだろ?」

「ですねー。でも結構買い物しましたよ?」

「ハハッ。女は買い物好きだよなぁ」





そう言って。

首に手を充てた笠原さん。





…ダメだ、顔合わせていられない。

大好きな笠原さん、のはずなのに。

後ろめたさ満載。

気まずくて仕方なかった。