SS男子の落とし方

「落ち着いたか?」

私の頭に手を置いて、顔を覗き込む。


っ!!?


咲也君の息が顔にかかるから、よく見えなくても分かる。

暗いせいかいつも以上に顔が近い。


1人でドギマギしていると

「返事しろよ。キスするぞ?」

と不服そうな声が聞こえた。


「しないで下さい!大丈夫だから!」

慌てて立ち上がる。


「そりゃ、良かった。
いつもの調子が戻ったみたいで。」

ゆっくりと咲也君の影も立ち上がる。


「ほら、早く出るぞ。
目を閉じとけ、連れてってやるから。」


咲也君を信じて歩くことに不思議と不安はなく、無事おばけ屋敷から出れた—