電話を切ると、後ろから笑い声が聞こえた。


「いやいや、今のは無いでしょ?
サッくん。」

アホがアホづらで笑っていた。


「あ"?
元はと言えば兄貴が悪りぃんだろ?」


「え?僕のせい?
それは違うでしょー。
サッくんが『俺は芽依一筋だから心配せずに、勉強頑張ってね。』って言えば良いだけだよ?」


はぁ、阿呆らしい。


「流石、恋愛心理学を学んだだけのことはありますね。
あぁ違うか。
恋愛心理学しか学べていない、恋愛馬鹿の間違いか。」


「サッくんがグレた!!
芽依ちゃんに助けをー」


「あ"?」


芽依から本が戻ってきたら、ビリビリに破ってから返してやろうかな?