SS男子の落とし方

「...前向きだな。」


「前向きも何も、咲也君の情事に一度遭遇してるんですけど。」


あぁ、と咲也君が笑った。


「最悪な出逢い方だな。」


「ホントにね。」

閉店時間のアナウンスが流れて、ショッピングモールから家に向かって歩き出した。

「でも、好きになるとは思わなかったなー。」


道端に落ちている石ころを蹴ると、「芽依」と名前を呼ばれた。


「念のために言っとくけど、もうしねぇからな。」


何のことか分からなくて首を傾げると

「事故ってマリアとキスしたこと。
信用ないと思うけど、もう...そんなことしないから。
勿論、女遊びもしない。」


「本当に出来るの?」


「...努力するよ。」


真面目な顔をする咲也君。



「...にしても、マリアちゃんとキスしたんだ。」

そんなにショックじゃなかったけれど、悲しそうに言ってみた。