「みっともないから止めてくれる?」

上から厳しい言葉が降ってきた。


「咲也君?」

少し息切れした咲也君が目の前にいた。

「え?どうして?」


「はぁ?
んなもん、約束したからちゃんと戻って来てやったんだろ?」


「もう...来ないかと思った。」


「じゃあ、もう来てやらねぇ。」

両手をポケットに突っ込んで、出て行こうとする咲也君。


「嘘嘘!!
来てくれてすっごく嬉しい!」

慌てて咲也君の腕を引っ張ると、咲也君が少しだけ怖い顔をした。


「こっち来い。」

怖い顔をしたまま、咲也君がツリーに向かって歩きだした。