「「あ。」」

ガララと保健室の扉を開けると、咲也君がいた。


「どうしたの?」

何事もなかったかのように、普通に咲也君が話しかけてきた。

気まずくならなくて良かった。

ちょっと安心。



「転んで足挫いた。」


「ダッサ。」


鼻で笑う咲也君。


「煩いな...
咲也君はどうしたの?」


「バスケで突き指した。」


「ダッサ。」


ギロっと咲也君に睨まれる。


「保健室の先生は?」


「いないみたいだよ。」


利き手を怪我したのか、咲也君が手当に苦戦していた。