八幡神社の到着すると、境内と俗界との境を示す鳥居を潜り、拝殿に赴いて手を合わせた。



神楽殿の脇をすり抜けて、社務所にいる神主から事情を訊く。



「…若い男ですか…」



樋川は神主から鳥人間の特徴を訊いて、スケッチブックに描いた。



「樋川には絵の才能があるんだな…」



「…天狗ではなさそうだな。この鳥の羽の特徴は…虎班模様です。これは鵺です」


「鵺?」



鵺が現れる夜まで神社で待機する事にした。