「大丈夫か?椿」



「征史さん貴方の力は?」



「俺は陰陽師・土御門家の血を引く者…隠していて悪かった…」



『土御門家』



西南戦争で政府軍に楯突いた為、仲間の陰陽師に粛清された一族だ…




「…俺の先祖は謀反の罪を被せられた…俺は先祖の汚名返上の為に…陰陽師の力を継承した…」





「・・・」



「お前を護る為でもある…」



征史さんは軍刀を鞘に収めて、苦悶の表情で私を抱き締めた。


「小笠原少将から訊きました…貴方には陰陽師の血が流れていると」