舞台は幕が下りたまま、演劇が上演される気配がない。





階下の観覧席の人たちも騒ぎ始める。



そんな折に何者か私に座るサークルに飛び込んで来た。



銀色の髪に紅い瞳の外国人。



正装の燕尾服を卒なく着こなしていた。


でも、彼の白いシャツは真っ赤に染まってる。



染料の色ではなく血の色だーーー・・・




「貴様はあの軍人の陰陽師の妻だな…同じ匂いがする…」