東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》

目覚めた征史さんは驚異的な回復を見せた。



「…チッ」


右肩を動かせない征史さんは左手で箸を持ち、小芋を摘まもうとするけど…ポロッと床に落としてしまった。



「…私が食べさせてあげますよ」



「俺は子供じゃない!何故…貴様に食べさせてもらわなくてはいけないのだ!!」



「…わがままはいい加減にしてください!!」



私は彼よりも大きな声で叱り飛ばした。



「…」



征史さんは唇を噛み締めて押し黙ってしまった。



私は彼の膝元から小芋の煮物入った器と箸を奪った。