「しずお前ポニーテールしてるとガキっぽいなあ!」

にしし、と笑う彼についついキューンとしてしまう。

「失礼ねー!高校生だもんねっ。」


つまらない掛け合いをしながら家に向かう。





「おっ、圭也来たかーっ!」

「颯太兄!まだ引っ越してなかったんだ!」

「おーおーまたイケメンになっちゃって!」

あたしお兄ちゃんで圭の従兄弟の颯太くんは圭より身長が高くマジイケメンの甘いマスク。

あたしは童顔だけどお兄ちゃんは大人の美形だ。


「俺は一目圭也に会ったら行こうと思っててさ。もう行くわ。」

「もう行っちゃうのかよつまんねー。」

久々だしもうちょっと話したかったと口を尖らせる圭におにいちゃんは笑うと何か圭にボソッと呟いた。

あたしが小首を傾げていると
じゃーな、しず!
なーんてあたしの頭をくしゃくしゃにするとお兄ちゃんは出て行った。



「さすが颯太兄。」
なーんて意味深なこと呟いてる圭に家の中を案内した。




『俺の机の引き出しに大人のDVD入ってるから見てもいーよ、餞別。』