部活の人が行ってから2人きりになった。
「遼太、僕と2人で出かけるときもそういうのよくあるよ」
そ、それは椎名くんもだけど湊くんと2人だからでは…。
「なんで声かけないの?」
「えっ…」
「彼女でしょ?別にあんなやつら気にしなくていいよ。
あんなんでいちいちおじけづいてたら遼太の彼女はつとまらないよ」
ーっ!
確かに湊くんの言うとおりだ。
こんなことまたあると思うし、もっと酷いのもあるかもしれない。
「う、うん…」
「…って!祐亜ちゃん血!!」
気づかなかったー、と言って湊くんは持っていたばんそうこうをくれた。
やっぱり優しいなぁ。
「湊くん、私いってくるね」
「がんばって!」
そうしてバイバイした。
ばんそうこうを貼ったけどやっぱり痛くて、ゆっくりと向こうまで歩いて行く。

