待ちに待った中学生。

まだ、ランドセルを背負っていないことに

違和感を覚える。

そして、校舎に入っていく。


「おはよ~紫苑!うちら

 同じクラスだよーっ!やった!!」


親友の未久が笑顔で駆け寄ってくる。

私も精一杯の笑顔で返す。


「私もだよ、未久!

 もう、違うクラスだったら

 どうしようかと思ってたもん!」


・・・と、未久と抱き合う。

同性愛者とか、そんなんじゃないけど

こうやってすると嬉しい気持ちになる。


未久とは保育所のときから仲がいい。

そして未久は、誰もが認める

美少女である。


たまに不釣合いな自分が

未久のとなりにいることに

不安を感じるけど、

未久の笑顔にそんな気持ちなど

吹き飛ばされる。


「ねえ紫苑、もうすぐ入学式だよ!

 早く並ばなきゃ」

「うん」


緊張してきた。