そんな私が翔くんを好きになったのは一瞬だった。
〜ある日階段で〜
私が先生に持って行くように頼まれた資料を資料室に持って行っている途中、階段で私はこけそうになった。そんな私を咄嗟に受け止めてくれたのは翔くんだった。
「大丈夫?そんないっぱい持ってたら前見えないでしょ。僕も手伝うよ」
そういって資料を半分持って、一緒に資料室まで行ってくれた。
「ありがとうございました!」
「同い年でしょ?タメ口でいいよ」
「あ...」
「どういたしまして」
そう言って笑って教室に戻って行った。私は今まで特進クラスの子は苦手だったけど、あの人は違う。そう思った。その日からずっと翔くんのことを目でおっていた。