「...なんで、今頃あたしと話すワケ?」

「...」

「アンタは4年前、あたしを置いて逃げた。...お父さんの遺産、殆どさらっていって」

「...あー、そうね」

「本当はあのとき、なにが目的だったの?純粋に、お父さんを愛していたんじゃないんでしょう?」

「......なんだ。バレてたのか」

「...」




“あの人”は、アハっとふざけた笑みを浮かべる。

あたしとは正反対の表情をしている。





「そうだよ?本当は、アンタの父親なんて好きじゃなかった」

「......」

「あの人は...なんとなく金がありそうだったしね」

「...やっぱり...。アンタのそのくだらない目的のせいで、あたしの人生無茶苦茶よ!」