「.........佐伯」 「?」 「...準備、って、これだったの?」 「..........」 「......」 「梨咲乃。手、出して」 「手?」 「うん。左ね」 「...」 指示通り、あたしは左手を出した。 すると、佐伯はポケットからなにか取り出して、あたしの手を握り───... 「.........」 ゆっくりと、薬指にはめられた、