お風呂あがり。 まだ熱を保った身体が、少しだけ眠気を誘う。 「......佐伯...」 窓の外に広がる、星いっぱいの夜空を見上げながら呟いた。 すると、なんだか嬉しい気持ちでいっぱいになった。 ...やっと。 やっと、会える。 北原くんが教えてくれた、この気持ちの正体。 この気持ちの名前。 あたしは、ずっと前から、佐伯のことが好きだった。 愛していた。 愛せていたんだね。