「今日とかさ、屋上で食べたら気持ち良さそうじゃん?」 「なっ!」と、少年の面影を残した笑顔が、あたしの断ろうという意思を消していく。 「.........」 「よし、決定!優翔も行こうぜー」 無言を“OK”と捕らえたのか、佐伯は強引にあたしを屋上へ連れて行く。 佐伯の大きな手が、あたしの左手首をがっしりと握っている。