在校生の言葉に、涙ぐむ人も数人見かけた。

胸元に飾られた花が、なんだかとても誇らしく見える。







「───おめでとうございます!」





最後のシメの言葉に発せられた言葉が響き渡った。





────本当に、今日でもう...この学校に通うのが最後なんだ。

皆に会うのも、あの教室で過ごすことも、毎日通ってきた通学路も。




.........佐伯や、北原くんと3人で会うのも、少なくなってしまうだろう。






卒業式が終了して、中庭には沢山の卒業生たちが写真を撮ったり、話したりしていた。






「梨咲乃」

「北原くん」