「────え...?」 微かに聞こえる、午後5時のチャイム。 いつしか聞きなれていたそのメロディを、穏やかな風が病室に運ぶ。 病院近くにある小さな公園には、誰も子供がいなかった。 チクタク、とずれることなく時を刻んでいく時計の秒針の音。 白いベッドはどこか安心感を与えるような。 だけどどこか寂しいような。