この暗い道を、誰が一緒に歩いてくれる...?







────あたしはなにも知らなかった。



親の離婚の原因も、
お父さんの気持ちも、お母さんの悲しみも。

本当の...自分自身の気持ちだって、よく分からない。





それを全部“あの人”のせいだと、他になにも考えなかった。
考えたくなかった。



あたしが消えてしまいそうな気がしたから。

過去のことから、逃げて、死んでしまうと思ったから。





だけど、その選択は間違いで。

どこに逃げたって、なにを考えたって、あたしはいつでも消えちゃいそうだった。
過去に押しつぶされて、下敷きになりそうだった。