ただ一緒に

奴は大きく息を吸ってから話し始めた。

「まず、俺のことな。


俺の名前は優(ユウ)。苗字は言いたくない。


年は17歳。今のお前と同い年だ。


で、ここからが重要だ。


俺は未来から来た。


お前の未来を知っている。


未来のお前は後悔する道を選ぶ。


だから、そうならないように俺がわざわざお前に会いに来た。」


彼は淡々とそう言った。


は?何言ってんの、こいつ。


未来の私はなんか変なことをしちゃったってこと?


「『後悔する道』ってどういうこと?」


私はなにか過ちを犯してしまうのだろうか。


「それは…まだ言えない。


選択するときになったら必ず言う。」


「言えない」ってことは…。


ちょっと怖くなってしまった、自分の『未来』に…。