私は今、一生懸命走っている、



市立病院へ向かって。


周りは田んぼでいっぱい………


ではないが、都会でもない。


田んぼも普通にあるし、近くには、でっかいショッピングモールだってある。


本当は「都会」か「田舎」か、どっちなんだろうね?


私にも分からないや。


「あー、もうあの先生の話、長すぎー


もっと短くしてよね~」



私はそんな独り言を言いながら、ドアを開けた。

ガチャ



「あー、瑠香。


今日はちょっと遅かったね~。


何かあったの?」




「ちょっと先生の話が


長かっただけ~」


この子は、私の親友、


白川 由美(シラカワ ユミ)。


私は由美とおしゃべりしている時間が、


一番楽しみなんだ。


由美と話していると、


嫌なことがあっても心が落ち着いて、


すっきりする。


なんでなんだろうね。


私にも分かんない。