ただ一緒に

しばらく歩いていると、手術室であろう部屋の前に着いた。


ていうか、すっごく遠かったんですけど…


どんだけ歩いたやら…


でも、受付のお姉さんは全く苦しそうに見えないんだけど…

凄いね…、うちなんてもうハァハァ言ってますよ…


まぁ、毎日歩いてるからだろうけど…


手術室の前の椅子に腰掛けている人が見えた。

あの人は…


「おばさん!!」



おばさんは私たちのほうを見た。


「瑠香ちゃん!誠くんも!」


おばさん、目のあたりが赤かった。


泣いてたんだね…



由美のこと大好きだから、

心配だよね。


「それで、由美はどうなんですか?」



「それがね、

一命は取り留めたの。」



良かった…



その一言を聞いて、安心した。